国宝に指定されていた浅草寺本堂(観音堂)と五重塔は、東京下町を焼き尽くした昭和20年(1945)3月10日の東京大空襲で仁王門(宝蔵門)と共に焼
失しました。同年11月に仮本堂(現淡島堂)を落慶。その後、お寺、町方、全国の信徒が大変な努力をして昭和26年(1951)に現本堂着工、昭和33年
(1958)に落慶しました。
小さな仮本堂の後ろに見えるのが、建設中の昭和本堂。(昭和30年ごろの写真。写真提供:浅草観光連盟)
今年は本堂落慶50年にあたります。
浅草寺ではこれを記念して大開帳と「大絵馬寺宝展と庭園拝観」を実施。地元浅草もこれを祝って盛大な浅草大観光祭を開催(10/1(水)〜11/25(火))し、歌舞伎平成中村座仮設劇場による2ヶ月の公演、境内では軒を連ねる江戸町風仮設小屋による往事の賑わいを再現など数々のビッグイベントを開催しています。詳しくはこちらをご覧ください。
また、江戸東京博物館(東京・両国)では「浅草今昔展」が開催されています。詳しくはこちらをご覧ください。
両国・浅草間の交通の便を図るため、いつもは連絡便がない東京・浅草間を片道200円で往来する水上バス(浅草・両国間直行便)が運航されています。
浅草寺のご本尊である聖観世音菩薩(観音様と呼ばれ親しまれている)は、飛鳥時代の推古天皇36年(628)3月18日、現在の隅田川で漁をしていた二人の漁師によってすくいあげられ、現在の駒形橋たもと(駒形堂がある場所)から上陸したんです。
なお、観音さまをすくいあげた漁師兄弟(檜前浜成・竹成)と観音さまに帰依し自宅を寺に改めて礼拝した郷司土師中知を祀ったのが浅草神社(三社さま)です。浅草神社例大祭で氏子四十四ヶ町を巡る本社神輿三基、一之宮には土師中知、二之宮には檜前浜成、三之宮には檜前竹成のご神霊が乗ります。この本社神輿三基も現在江戸東京博物館にて公開展示中。三社祭のときには傷まないようにさらしで巻き上げられているのですが、今回は華麗な装飾も間近で見ることができますよ。
写真は展示中の本社神輿。左から三之宮、一之宮、二之宮。(2008.09.09撮影)
そんな縁の深い隅田川を水上バスに乗って浅草寺にお詣りするのも楽しいと思います。
この水上バス(浅草・両国間直行便)の運航初日に早々と乗ってしまったのが、「浅草の風」協力メンバーであるダボハゼさん。すでに記事は掲載されたんですが改めて紹介します。
(以下、ダボハゼさんの9/17日付記事から転載)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ダボハゼです。浅草の今昔展を見て江戸東京博物館をあとにし、両国から浅草まで水上バスで短い船旅です。これが予想外に Very Goood !でした。
水上バスは、両国から蔵前橋、厩橋、駒形橋、吾妻橋と四つの橋を通って所要時間は約15分。途中、頭上すれすれの橋桁くぐり、簡単な観光案内もあり、普段は見られない川面からの眺め、短いながらも楽しい船旅でした。これで料金はなんと僅か200円、すごく得した気分です。
水上バスは、浅草今昔展の開催期間に合わせて、月曜日を除く9月14日~11月16日に吾妻橋たもとの浅草発着場と国技館脇の両国発着場を結び特別運航されています。期間中は午前11時前から午後17時過ぎまで1時間に1~3便が運航されています。
2008.09.14撮影。
両国の船着き場に水上バスが到着しました。連休中とあって甲板まで満員状態です。
コメント